ホーチミン市

ホーチミン市


ホーチミン市(Ho Chi Minh City)

ホーチミン市はベトナム社会主義共和国の最大の経済都市となっています。しかし、よく間違えられる方がおられますが、ベトナムの首都ではありません。(ちなみにベトナムの首都はハノイです。)
ホーチミンというとベトナム国民の父としてベトナム国民から親しまれているホー・チ・ミン氏と間違えることがあるため、通常ホーチミン市もしくはホーチミンシティと記載されます。また旧名称のサイゴン(Saigon)と呼ぶ人もいます。
フランス統治時代は「東洋のパリ」と呼ばれていたので街の景観から、その名残を垣間見ることができます。


地理

ベトナム南部の都市であるホーチミン市は、首都ハノイから南へ約1,760kmの位置にあります。
ホーチミン市の北にはタイニン省やビンズオン省、東にはドンナイ省やバリア・ブンタウ省、西にはロンアン省と接しています。南は南シナ海に面した海岸線となっています。
ホーチミン市の北端に位置するクチ県は、カンボジアとの国境から20kmしか離れていません。


歴史

16世紀後半にベトナム人がやってくる何世紀も前からクメール人が住んでいました。そのため、17世紀まではクメール語で「森の中の街」という意味があるプレイノコール(Prey Nokor)と呼ばれていました。その後、シャム(タイ)との戦いでカンボジア王朝が弱体化しベトナム人が増え、やがてサイゴンと呼ばれるようになりました。1698年にベトナム人による統治機構が構築され、残っていたクメール人が排除されカンボジア王朝が追い出されました。
1859年にフランスに占領され、1887年に成立したフランス領インドシナによって、フランスの影響を受けながら急速に発展しました。その名残からホーチミン市には古い西洋建築様式の建物が多く残っています。
1954年にディエンビエンフーの戦いでフランスが負けるまで占領は続きました。
そして1954年のジュネーヴ条約の際に、北ベトナム(ベトナム民主共和国)と南ベトナム(ベトナム共和国)に分断され、南ベトナム政府は首都をサイゴンに置きました。
1975年4月30日に北ベトナム軍がサイゴン市内に進出し南ベトナム軍が崩壊し1955年から始まったベトナム戦争が終結しました。
1976年にベトナム社会主義共和国が成立したことにより、サイゴンと近隣の地域を統合しホーチミン市が作られました。


観光

フランス植民地時代の名残から古い西洋建築様式の建物が残っています。

統一会堂

現存する統一会堂の建物は2代目となります。1966年に、南ベトナム(ベトナム共和国)の建築家 ゴ・ベト・チューによって再建されました。その後、ベトナム戦争終結までベトナム共和国の大統領府及び官邸とされ使用されていました。
ちなみに初代はノロドン宮殿と呼ばれ、フランスが撤退した後は独立宮殿と呼ばれていました。初代が完成したのはフランス領インドシナ時代の1873年でした(工事着工は1868年)。1962年に起こったクーデターの際に南ベトナム(ベトナム共和国)の将校の操縦する戦闘機の爆撃によって大破し取り壊されました。

ホーチミン市民劇場

ホーチミン市民劇場は、サイゴンオペラハウスとも呼ばれており、フレンチ・コロニアル様式の建築物の一つです。
フランス人建築家 ウジェーヌ・フェレとエルネスト・ギシャールによって、パリのオペラ・ガルニエに似せて1897年より建築が開始され1900年に完成しました。
当初はオペラ・ド・サイゴン劇場として使用され、1956年から1975年までは、南ベトナム(ベトナム共和国)の下院議会の議場として使用されていました。1975年以後は再び劇場として使用され現在に至ります。また1995年に改装されています。

サイゴン中央郵便局

サイゴン中央郵便局は、ノートル・ダム大聖堂の隣に位置しています。歴史ある芸術的な建築物ですが、郵便局として今も現役で活躍しています。

ノートル・ダム大聖堂

ノートル・ダム大聖堂は、サイゴン大教会や聖マリア大聖堂とも呼ばれています。フランス植民地時代の1863年より1880年にかけて造られたネオ・ゴシック様式の教会です。


交通

ホーチミン市はベトナム南部における交通の要所となっています。

空港

ホーチミン市の中心部より北へ7kmの所にタンソンニャット国際空港があります。日本への直航便が就航しています。

鉄道

ベトナム全土を結ぶ鉄道網(統一鉄道)の発着駅となっているサイゴン駅(Ga Saigon)があります。ハノイ駅までの1,726kmを30時間〜36時間かけて結んでいます。

地下鉄

2020年に1号線(ベンタイン市場〜スイティエン)が運行開始される予定になっています。

バス

ホーチミン市内には路線バス網が張り巡らされています。

長距離バス

ビンタイン区のザ・イースト・バスステーション(Ban Xe Mien Dong)よりベトナム各地へと向かう長距離バスが発着しています。またバックパッカー街と呼ばれるデタム通りやファングーラオ通り周辺からカンボジア(プノンペンやシェムリアップ)へ向かう国際長距離バスが運行されています。


飲食店

ホーチミン市には多くの日本人が住んでいたり観光で訪れたりします。そのことにより、日本にもあるような日系飲食チェーン店からベトナム系や韓国系の日本食レストランが多くあります。また最近ではラーメン店も増えており、あらゆるジャンルのラーメンが楽しめます。


飲食店の仕事情報

ホーチミン市には多くの日系企業が進出していることもあり、日本人の現地採用者向けの求人募集があります。

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ホテル情報

ホーチミン市はベトナムの主要都市になります。1区を中心に多くのホテルがあり、1つ星ホテルから5つ星ホテルまでがあります。

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