タイの麺料理-その10-

「クァィティァォ・ケーン」

文字どおり「カレーヌードル」を意味するこの麺料理は、ときおり甘い匂いが漂う香ばしいココナッツミルクベースのカレースープで味付けされています。この料理は、ほとんどがタイのイスラム教徒によって作られているため、豚肉を使わず牛肉と鶏肉で味付けされています。その他の一般的な素材として使われているものに、さいの目切りにした豆腐、ゆで卵、モヤシがあります。お椀には、刻んだシラントロ、深炒りしたエシャロット、ローストしたピーナッツの粗挽き、さいの目切りのシャロットが付け足され、通常の麺の調味料が添えられます。ときにはスライスしたライムが添えられることもあります。

「クァィティァォ・カイ」

タイの麺料理の最も基本形なっている「クァィティァォ・カイ」は、ライス麺(滅多にありませんが、卵麺バージョンもあります)と香りのいいチキンベースの澄み切ったスープとの組み合わせになっています。
スープには、細かく刻んだ鶏肉の蒸し煮などが入っていますが、ときには砂嚢や羽が加えられることもあります。
この料理には、モヤシ、中国セロリ、レタスが盛りつけられますが、主に炒ったガーリック、シラントロかネギも飾り付けに使われます。調味料は、通常の麺の調味料が添えられます。

「クァィティァォ・クラエ」

比較的に知られていませんが、美味しいタイ麺料理として、中国南部の少数民族にならって名前がついた「客家麺」があります。
この料理で最も注目すべきところは、肉の素材をたっぷり使っている点です。ミンチした豚肉、丸っこい魚肉ボール、粗挽きの豚肉だんご、豚肉とエビを練った揚げだんご、スライスした魚の練り物、ワンタン、魚肉で作ったラグビー球のようなものなどがぎっしり詰まった堅めの豆腐が使われています。
これらは、主として豚肉と魚肉を使った、風味がさっぱりとして澄んだスープ(いい香りを残して、ときにはピリッとします)で味付けされ、普通はモヤシ、細切りのレタスで飾りつけがされます。この麺は一般的にライス麺ですが、好みによっては卵麺が使われます。ガーリックオイルとネギでトッピングされたこの麺料理には、通常の麺の調味料が添えられますが、粗挽きの新鮮なチリペパーとガーリックのビネガー漬けが加わることもあります。