タイの麺料理-その8-

「カオ・プープ」

最もユニークで、よく分からないタイ麺料理は「カオ・プープ」です。「カオ・プープ」を作るためには、沸騰したお湯の上にピンと貼った布の上にひしゃく一杯の米をベースにした揚げ衣用の生地を降り注ぎます。生地が固まりだしたときに、細断した野菜を上に置いた状態で、生地で野菜を取り囲むようにラッピングします。結果として手の平サイズのワンタン状のものができます。
具材がぎっしり詰まったワンタン麺に、その時点で、焼豚の厚切りと、ワンタン状のものを作る方法と同じ形でボイルされたゆで卵を添えます。
料理には、スライスしたシラントロとノコギリ歯状のコリアンダーが盛られ、普通に使っているタイ麺の調味料が添えられます。

「カオソイ」

このタイ北部の、濃厚で香りのいいカレースープ味の卵麺料理は、米国で多くの人に人気があります。それは理屈の通った話で、この「カオソイ」は本当に間違いなくテイスティーな味わいがします。表向きはビルマ発祥ですが、明らかにイスラムの影響を受けていて、「カオサイ」には、一般的に、マサラ・パウダー状の乾燥させたスパイスのブレンドを使ったカレーペーストをベースにしたココナッツミルクのスープで煮た牛肉か鶏肉が添えられます。
お椀には、パリパリ感のある深炒りの麺と刻んだシラントロ、ネギが盛られ、好みにより芥子菜漬け、スライスしたエシャロット、ライムのスライスが副菜として添えられます。
「カオサイ」は通常使われるタイ麺の香辛料と油で揚げた乾燥したチリ・フレークで味付けされます。

「カオソイ・ナムナー」

「カオソイ・ナムナー」は、「カオソイ」と同じ名前を持っていますが、「カオソイ・ナムナー」はタイ北部に位置するチェンコーンと関連性がありますが、そのカレーベースの味わいではよく似たものになるものの、「カオソイ」とはほとんど関係はありません。
「カオソイ」と違って、そのミディアム・ワイドなライス麺には、豚肉をベースにした澄んだスープが添えられ、ときにはモヤシが加えられます。そして脂分を感じる香りのいいトマトベースのペーストで煮込んだ豚のミンチ肉をスプーン一杯にトッピングします。それから、好みによって刻んだネギとシラントロそれにあらかじめ湯通しした野菜と深炒りした豚皮の好みの副菜を添えます。通常の麺の調味料に、好みによっては塩味の効いた香りのよい副菜(豚肉を除いたポーク・アンド・トマト・トッピングに似たもの)も添えられます。