タイの麺料理-その3-

「クイッティアオ・パッキーマオ」

「酔っ払い炒め麺」とも呼ばれているこの料理は、タイ中で最も有名な料理の一つです。この料理は、「ファット・キーマオ」と呼ばれている料理から始まったもので、この話をあなたが信じればですが、酔っ払い仲間が冷蔵庫の中の何でもかんでも、この際どうでもいいという感じで、肉、魚介類、寄せ集めの香辛料、ハーブなどごた混ぜで炒めて作った創作料理です。
いつの間にか、この麺は、いろいろな材料をミックスした料理として認められましたが、このことはタイ人の間でヌードル界の画期的出来事となったのです。
最も伝統的なバージョンとしては、多分「セン・ヤイ」(幅のある平麺のライス麺)で作ったものですが、公平に見て、スパゲティーも奇妙な話ですが、スタンダードになりつつあります。

「ファット・バミイ・ルアン」

丸形で、卵黄と小麦を練った厚みのある麺を炒り上げたこのヌードルは、この麺を作り上げるのに関わった中国の民族グループごとにその形が異なります。
最も一般的な「テオチュウ」バージョンは、肉と豆腐の周りにボリュームたっぷりにスライスした菜心、ニンジン、キャベツ、マッシュルームを添えています。
定義するのが難しい「ハッカ」バージョンは、普通、豚肉とスルメイカが入っていて、野菜分は、ニラがぱらつく程度で多くありません。

「パッド・マカロニ」

タイでは、チリペパーはどこでも手に入ります。しかし、チリペパーを使わず、ケチャップとマカロニを強火で素早く炒り上げたこの「パッド・マカロニ」は、子供のためのマイルドな料理の全てのレパートリーの中でも、定番中の定番と言ってよいでしょう。
ソフトな口当たりの麺と甘い香りはこの料理の決め手です。普通は鶏肉、エビ、卵、スライスしたホットドッグがベースになって、みじん切りしたトマト、スライスしたタマネギ、角切りにしたニンジンかパプリカ、莢入りのエンドウ豆などの具材が添えられます。
そして、タイ流の甘めのケチャップが付け加えられ、多めの砂糖、塩、醤油で風味を調えます。ときには、レタス葉に盛りつけが行われます。

「パッド・マーマ」

タイ料理を代表するブランド・ネームの「マーマ」は、インスタント・ヌードルの代名詞となっています。
インスタント・ヌードルの覆い紙をうまく取れなかったら、そのまま通りの屋台に向かうだけです。屋台には、豚肉か魚介類、卵そして多めのキャベツ(基本的には何でもありですが)などを炒り上げたヌードルがあなたを待っています。タイで気楽に食べられる国民食と言えば、このヌードルになるでしょう。