タイの麺料理-その1-

「パッタイ(炒めそば)」だけでない、バラエティに富んだタイの麺料理

もし、あなたがタイの町並みのレストランで彼女と食事をしていたとしたら、彼女にあなたの良い印象を与えようと一生懸命になるでしょう。
この様なデートの場面では、パッタイは注文してはいけないかも知れません。
確かにパッタイはおいしいですが、あなたがお店の人に「パッドミーコラット」(「パッタイ」のような素朴な味わいの田舎風焼きそば)を注文した方が、今流行のスタイルとして彼女から大いに受けるでしょう。

他にも「クァイティァ・パッ・プー(蟹入り炒飯)」(多分、「チャンタブリー地方特産の蟹で、滅多にありつけません」とお皿をもってきたお店の人から説明があるでしょう。)か「ミークローブ(揚げビーフン麺)」(サクサクとした揚げ麺で、ビーフン好きには堪えられません。)がいいかも知れません。

タイにはたくさんの揚げ麺料理がありますから、彼女に気に入ってもらう方法はいくらもあります。(タイ料理の通のように振る舞ったりもできます。)
これらの伝統料理は、中国から伝来してほとんど変わっていないものから、タイでしか見られない揚げ麺のスタイルまで幅広く及んでいます。
そしてその中でも、好みの調味料と付け合わせ(乾燥したチリペパー沫、魚醤、辛みの穏やかなビネガー漬けのチリペパ―のスライスや砂糖で調味したもの)を添えた揚げ麺のスタイルが最も好まれています。タイの揚げ麺料理には二つと味の同じものはありません。

このような特徴を踏まえて、タイの揚げ麺レパートリーのメインストリームから地域性のあるものまで、ほぼカバーしたリストをご覧に入れます。

「ジャップ・チャイ・ヘン」

中国南部を発祥の地とする「ジャップ・チャイ」は、皿周りを野菜で彩った栄養価の高いシチューです。だいたいどこの地域でも似かよっていますが、アブラナ、キャベツ、豆腐、マッシュルーム、はるさめ、タケノコ、豆腐、豚肉、魚介類を強火で炒ってスープをつくります。

「コイ・シー・ミー」

タイで人気を博した、中国広東地方を発祥とする数少ない料理の一つで、卵麺タイプの「コイ・シー・ミー」は、油で揚げてスモーキーな香りとパリパリ感をもたせたパンケーキ状の麺に、柔らかい鶏肉、おいしい干し椎茸、サクサク感のあるタケノコを煮込んでとろみをつけたスープをかけます。そして、お好みの香辛料として、醤油、甘酢漬けの辛みの穏やかなチリペパー、碾いたホワイトペパーなどを付け加えます。