ベトナムの麺料理-その3-

「ブンリュー」

このヌードル・スープ料理のスープ汁の素は、淡水の沢蟹、トマト、タマリンド(料理に甘辛い香り付けをします)を煮込んで作られます。「ブンリュー」はライス・ヌードルと一緒に、蟹のペースト(その質感が豆腐と似ています)とブラッド・キューブで味付けします。この料理のいくつかのバージョンでは、スープ汁に赤みを加えるためにアナトーの種を加えます。フライド・ポークや豆腐はよく使われる添え物で、そのスープ汁は、新鮮なハーブ各種に加えて、刻んだバナナの花、モヤシを添えてテーブルに出されます。

*おすすめレシピ
Cpicon ベトナム人直伝!トマトベースのフォー(ブンリュー) by そらのママ

「ブンボーナンボー」

数年前に、始めて「ブンボーナンボー」を食べたときにショックを受けました。「ブンボーナンボー」は元々はサイゴンが起源の料理ですが、この料理が食べられたただ一つの場所はハノイで、そこではやはり「ブンボーナンボー」と呼ばれて提供されていました。「ブンボーナンボー」は、牛肉をレモングラス、牛肉のだし汁と一緒に強火で手早く炒めて、それをブン・ヌードル(アメリカでは、ライス麺のバーミセリとして知られています)の上にかけます。 そして、ピーナツ、パリパリ感のあるシャロット、ハーブ各種、モヤシ、レタス、ニンジンの酢漬け、パパイヤその他胸がわくわくする具材の数々が続々と添えられていきます。

「チャカ」

「チャカ」はハノイから来た料理ですが、その名前はストリートの名前から後でつけられました。「チャカ」が一番美味しく食べられる場所は、今も昔もチャカ・ストリートです。この料理の主役は、テーブルサイドでディルとスカリオンで調理されるターメリック・スパイスの効いた魚です。ブン・ヌードルにはヌ
クチャム・ソースとピーナツが添えられますが、これは魚と一緒に食べることを意味します。ディルは、本当にユニークで普通ではあり得ない香りでこの料理を食べる人達を夢中にさせます。

「ブン・モック」

このヌードルスープ料理は、豚肉などの具材が少し多すぎるかも知れません。「ブン・モック」には、ブン・ヌードルのスープに絡む豚肉のパテが五種類あり、それぞれ異なるタイプについて説明しますと、チャールア(豚肉のペーストがバナナ葉に包まれています)、チャークエ(豚肉のペーストは、チャールアに似ていますが、シナモン・パウダーが加味されています)その他の三種類のミートボールに区分けすることができます。「ブン・モック」は大変栄養価が高いですが、胃に負担はかけません。朝食としてはうってつけですし、早めのランチとしてもおあつらえ向きです。私がサイゴンで食べたベスト・バージョンは、ベンタン市場のすぐ隣にあります。

ベトナムの麺料理-その2-

「ミエン・ルオン・ニョック」

この料理は非常においしくて、一度外出したのですが、もう一度戻って再び朝食で食べました。オーダーには二つのタイプがあります。一つは、スープありで、もう一つはスープ無しでということになります。私はスープ付きを選びましたが、スープ付きの「ミエン・ルオン・ニョック」は、春雨のヌードル、カリカリに揚げたウナギの唐揚げ、出汁で煮付けたウナギの組み合わせになっています。副菜として、ハーブ各種、細かく刻んだバナナの花、モヤシが添えられます。そして中国風ドーナッツ・スティックもオーダーして下さい。好みによりますが、スティックをスープにつけて食べると美味しいですよ。

「バイン・クオン」

「バイン・クオン」は、いつでも食べられる美味しいスナックです。新鮮なライス・ヌードルは真ん中が中空の円形に作られ、その中に豚肉とマッシュルームの混ぜあわせが詰められロールされます。ベトナムのカネローニは、基本的には新鮮なライス・ヌードルから作られます。「バイン・クオン」には、ヌクチャム・ソース、カリカリのシャロット、ポーク・フロス(フワフワした豚肉の田麩)、チャークエ(豚肉のペースト)が普通よく添えられ、あなたの好み次第でいろいろなものを詰めることができます。

「カオラウ」

始めてベトナムを訪れたときに、この「カオラウ」を食べましたが、一口噛んでその味に引きずり込まれました。この「カオラウ」のヌードルはホイアン以外では作ることができません。と言うのも、その町にある、昔からこんこんと湧き出ているチャムの井泉の水でこのヌードルが作られているからです。
「カオラウ」ヌードルは小麦でなく、米から作られていますが、この「カオラウ」と比べられることができるのはウドンだけだと言っていいかも知れません。五種類のスパイスで香り付けされたスープ汁とレモングラスが、ボイルされたヌードルの上からかけられ、焼豚がその上にトッピングされます。そしてフライド・ヌードル、レタス、モヤシ、ハーブ各種、ライス・クラッカーが盛りつけされます。

ベトナムの麺料理-その1-

毎年、私は東南アジアの食を求めてソンクラーンの時期に旅をします。その旅で得たものをタイに持ち帰ります。今年は、かねてから考えていた新しいヌードル・バーのコンセプトを思い描きながら、今までもたびたび訪れてヌードル料理についての刺激をもらったベトナムに最初に向かいました。

ベトナムのヌードル料理で、最初に心に思い浮かぶのは「フォー」でしょう。
「フォー」とは信じられないという人もいるかも知れませんが、「フォー」を食べて飽きたことはありません。他にもビックリするぐらい美味しいヌードルベースの料理をたくさん見つけることがありますが、やはり「フォー」が最高です。
ここに、今年の私の旅で出会ったベスト・テンを掲載しますが、その中でも一番のヌードル料理は「フォー」でしょう。

・日本で買えるフォー

「ミークアン」

この「ミークアン」料理の新鮮なライスヌードルはホイアンのものですが、サイズとしては「フィットチーネグミ」によく似ています。麺としては白い麺か黄色い麺のどちらかを選べますが、その違いは、その麺にターメリック・パウダーを入れて練り上げているかいないかだけです。いろいろに変化させたバージョンがありますが、私の好みは、豚肉、エビ、それにトマト・ベースで甘めのスープ汁のバージョンです。この料理には、焼いたライス・クラッカー、レタス、それにハーブの各種が添えられます。

「ブンチャ」

「ブンチャ」には、いろいろに異なるバリエーションがたくさんあります。その中でも私が大好きなのは、ハノイで食べた「ブンチャ」でした。
この料理は、いつの場合でも、焼豚、ブン・ヌードル(丸形で細麺のライスヌードル)、ハーブ、ヌクチャム・ソースの組み合わせになっています。
私自身は、「ブンチャ」の中でも、具材となっている豚肉のタイプによって異なる二つのバージョンが好きで、一つは、パティにして焼いたタイプ、もう一つは豚の脇腹肉を薄くスライスして焼いたタイプです。ブン・ヌードルと一緒にヌクチャム・ソースで味付けして、副菜としてナム・レム(揚げ春巻き)とレタスが添えられます。

「ブン・ボー・フエ」

「ブン・ボー・フエ」は、その名前をベトナム皇帝が居住していた町「フエ」から名付けています。スープ汁は、牛骨、豚足、レモングラス、チリペパーを煮込んで作られます。ヌードルはほとんどのベトナムのヌードル料理と違って、少し厚めで筒形をしています。私としては、油で揚げたチリペパーとレモングラスのペスート、それに生ハーブのプレート盛り合わせ、バナナの葉、モヤシが副菜として添えられているのが好みのバージョンです。

ラオスの麺料理

「カオピャックセン」

この言葉は文字どおり「湿った稲束」と訳されますが、そのスープはその名前が意味するよりももっと遙かに食欲をそそります。太めの丸形のヌードルは米とタピオカ粉のミックスしたものから作られていて、ヌードルにかみ応えのあるもちもちの質感を与えましたが、そのためスープに若干の粘り気を加えることになり、通常はスープが少し残されてしまいます。肉のトッピングにはいろいろなバリエーションがあり、刻み込んだ鶏肉から揚げた豚肉、血餅までさまざまで、ボウルには匙一杯のフライド・ガーリックがトッピングされます。
このヌードルはいろいろな麺幅で加工されていて、屋台の棚に白粉を振りかけて置かれているので、屋台のどの業者がこのヌードルを取り扱っているかすぐ分かります。

「カオプン」

「カオピャックセン」と一緒に売られることがしばしばありますが、「カオプン」は「バーミセリ」や「 カノムジーン」と同じように細めのフレッシュなライス・ヌードルで作られています。ヌードルは、ハーブ、フィッシュボール、そしてどこの部位か分からない豚の内臓を使った澄んだスープで味付けされます。トッピングには、大まかに言って、細かく刻んだ豚赤身薄切肉、ソーサージのスライス、臓物が使われます。
この料理には、生の野菜とハーブが別々の大皿に盛られ、スープ自体は追加されることなく、ヌードルを啜っている合間につまみを食べます。

「カオプンナムフィック」

この料理は、「カオプン」の別のバリエーションで、濃い味のスパイシーなココナツミルクを混ぜ合わせたスープとミンチした豚肉で作られています。
ココナツミルクはラオス料理ではあまり大きな役割を果たしませんが、このラクサ・スタイルの料理ではココナツミルクが根付いているように思われます。(とは言え、「カオプン」、「カオピャックセン」から比べれば、ココナツミルクの果たす役割を見いだすのは少し難しいかも知れません)
細かく刻んだバナナの花、、ロングビーン、キャベツ、そしてハーブを盛り付けた大きな皿を持ち歩いている業者を探して下さい。それらの全てがこの料理に添えられるのです。

「フォー」

「ファ」とも発音されるこの料理は非常に人気のある料理で、多分驚くほどのこともないですが、かの有名なベトナム・スープによく似ています。しかし、スープに香り付けするのに使われるスパイスとハーブはベトナムのものと異なります。その他の一般的に使われる素材として、魚肉ボール、豚肉のボール、ベトナムソーセージ、スライスした豚肉がありますが、このケースの場合、パリパリ感のある膨らませた米のケーキ(スープに細かく砕いて入れるように教えてもらいました)が加わります。
「カオプン」のように、この料理には、料理と一緒に食べる生の野菜とハーブが別々の大皿に盛られて提供されます。この料理を扱う業者の中には生野菜にかける自家製のピーナツ・ソースを小さなお椀に入れて配ってくれる人もいます。

「カオソイ」

タイ北部の、同じ名前のカレースープと間違わないで下さい。ラオスの「カオソイ」(一般的に「フォー」と一緒に売られています)は、ボローニャのスープとよく似ています。平たいライス・ヌードルは、栄養価の高いソース(ミンチした豚肉、トマト、ピーナツ、チリペパーで調味されたもの)でトッピングされたのち、「フォー」のスープをかけて味をまろやかにして、新鮮な生野菜の数々を添えて提供されます。
似かよった料理方法でないのになぜタイ料理と同じ名前のスープになったかについては、私には謎として残っています。

カンボジアの麺料理

「クイティウ(ヌードル・スープ)」

カンボジアで「クイティウ」と呼ばれるヌードル・スープは、レストランや屋台などで提供される朝食の定番です。この人気のあるスープは豚肉をベースにしていて、薄めの味付けの栄養価の高い澄んだ感じのスープになっています。
カンボジアの人達は朝食として「クイティウ」を食べだしますが、「クイティウ」を食べる風景は一日中どこでも見られます。伝統的に細めのライス・ヌードルとして提供されると聞いていましたが、実際のところ、この写真のように黄色い色のエッグ・ヌードルとして提供されているのをしばしば目にします。肉のトッピングにはいろいろあって、スライスした豚肉、牛肉、ミートボール、ポーチドチキンの塊などが使われます。スープは数種類の緑色野菜が使われ、エシャロットとフライド・ガーリックが添えられます。副菜として、チリソースと甘めの海鮮醤加えてライムハブズの混ぜ合わせたものが入った小さなお椀が添えられます。スプーンにソースをすくい取り、それに少々のライムを搾って食べ始めます。

「ロートチャー」

誰が何と言おうとも、このヌードルを一度味わえば、その素晴らしさがよく分かります
「ロートチャー」は、少し太めの短麺で、ニラなどの葉物の緑色野菜と醤油、魚醤を加え強火で手早く炒めて味付けされます。
炒られた柔らかいヌードルは中華鍋の香りのよい焦げかすをすくい上げ、味わい深いソースをたっぷりと吸いとります。
中華鍋での仕上げ直前に、調理人は多めのモヤシ(短麺の長さと同じように切り込んであります)と料理にサクサク感を与える具材を加えます。
「ロートチャー」は、炒り卵、甘めのチリソースの搾り汁、スパイシーなチリペーストなどでトッピングされます。
「ロートチャー」の食べ方でお勧めできるのは、半熟状の卵の黄身をヌードルに絡ませて食べるのが最高だと思います。

「クメールヌードル/ノムバンチョック」

「クメールヌードル(ライス・ヌードル麺の総称)」は、その調理方法などから「ノムバンチョック(スープをかけるビーフン)」と呼ばれています。
地方の人々や、観光客は通常「クメールヌードル」と呼んでいます。このヌードルは肩にバランスよく背負った長めの棒の両端に垂れ下げたバスケット(ヌードルの材料が入っています)を携えて、あちこちに売り歩く女性によって売られています。
声をかけると彼女たちは立ち止まり、材料全てを解凍し、注文に応じてお椀を準備します。バスケットに入れられていたライス麺は美しい花びらのようにひろがっていて一掴みの生野菜(細かく刻んだバナナ皮、モヤシ、角切りのキュウリ、ロングビーンに加えて新鮮なミント、バジル)と組み合わされます。お椀全体に汁っぽいレモングラス色の深緑カレーがトッピングされますが、お椀全体をかき混ぜると、ヌードルを啜るというよりも、サラダを食べるみたいになってしまいます。

タイの麺料理-その14-

「クァィティァォ・トゥン」

「トゥン」は、中国を発祥とする調理用語で、「煮詰める、蒸す」を意味します。「トゥン」は、ヌードルの場合、一般的に言ってアヒル、ガチョウ、ニワトリ、(滅多にありませんが、牛肉、豚肉)を意味し、臼などで碾いた中国スパイス(鶏肉とニガウリを組み合わせた変わりバージョンは、とりわけバンコックのタクシードライバーの間で人気があります)で味付けしたスープの中で柔らかくなるまで煮詰めます。
肉と煮汁は標準的なタイのうどんやライス麺にカップリングされ、「カオ・ラオ」では、ヌードルに代わる一杯のご飯と一緒に添えられます。その他の素材としては、内臓(このケースでは、アヒル、ダック・ブラッドの塊)、モヤシ、緑色野菜(中国ケールか空心菜)があります。
料理には、炒ったガーリック、刻みネギかシラントロが盛りつけられます。「クァィティァォ・トゥン」には一般的に麺の調味料が添えられますが、碾いた新鮮なチリペパー、白ビネガーに漬けたガーリックなど酸味のある、ややスパイシーなオレンジ色の調味料も付け加えられます。

「ママ」

「ママ」について書かなければ、タイ麺料理のリストとしては不完全でしょう。ブランド・ネームである「ママ」は、インスタント・ヌードルを意味するようになりました。そして、家庭において最も消費されています。(一般的に言えば、卵とテレビの前で食べる部分が増えています)
数はそう多くはないかも知れませんが、タイの一握りのレストランと屋台の業者は、ディナー用のヌードルに力を入れて用意していて、MSGを一杯に詰めたスパイス・パケット(新鮮なスープ、ミンチした豚肉・魚介類、ボイルした野菜類、好みのスパイシーな調味料など)を提供してくれます。

「スキー」

日本のすき焼きの形態を取り入れた「スキー」は「ウン・セン」を中心に常に変わることなく展開するタイのヌードル・スープ料理の唯一の存在です。
「ウン・セン」の細めの透きとおった麺は緑豆のスターチから作られ、魚介類、豚肉か牛肉それらが練り込まれたタンパク源の混合物が添えられます。そして、白菜、ネギ、空心菜が付け足されます。生卵をスープに入れてかき回して、料理に煮凝り状の見栄えをつけます。
「スキー」には、マイルドで香味の効いたディッピング・ソース(発酵させた豆腐、ビネガー、瓶入りのチリ・ソース、ごま油、ガーリックなどいくつかの素材を組み合わせたもの)が添えられます。

「イエン・ター・フー」

他のヌードル料理を脅かし、そして人気のあるヌードル料理の一つで、とりわけバンコクとタイ中部でその存在が顕著なのは、「イエン・ター・フー」です。その名前は、多分「ヨン・トーフ」(中国客家の「豆腐の詰め合わせ」を意味します)に由来していますが、疑いもなく注目すべき点は、明るいピンク色のスープです。(その色は発酵させた赤色の豆腐を含んだシーズニングからしみ出たもので、現在はケチャップを使ったシーズニングによります)
料理は、米か小麦を原料としたヌードル、前述したように真っ赤で一般的に甘みのある豚肉ベースのスープ、煮詰めてバラバラになった具材(魚肉だんご、あらかじめボイルした魚介類、スライスした魚の練り物、イカ、深炒りした豆腐、豆腐の詰め物、豚肉とエビの深炒りだんご、鶏と豚の血の塊、深炒りしたワンタン・クラッカー、空心菜を含みます)を組み合わせて作られます。
「イエン・ター・フー」には、炒ったガーリックが付け合わされ、一般的に使われる麺料理用の調味料と碾いた新鮮なチリペパー、ビネガーに漬けたガーリックが添えられます。

「トゥア・プー・ウン」

「トゥア・プー・ウン」は、タイで最も知られていないヌードル・スープの一つに違いありません。実際のところ、ミャンマーの国境沿いの北部の州でしか名前が知れていません。
「トゥア・プー・ウン」は、香りのいい、エンドウ豆とターメリックを原料とした粘り気の強い黄色のスープと平べったいライス麺のコンビネーションの産物です。(ミャンマーでは、口伝えに「ビルマの豆腐」と呼ばれています)
この料理は、刻んだシラントロ、チリ油、炒り揚げたガーリック、醤油、深炒りしたビルマ豆腐の小片で盛りつけをします。

タイの麺料理-その13-

「クァィティァォ・サクタイ」

この料理は、タイ北部の歴史的に伝統のある町を発祥の地としていて、基本的には中国の麺料理とタイ流の味付けが溶けあったものです。
豚骨をベースにしたスープと、ライス麺(ときには小麦を使います)に、焼豚のスライス(ときにはあらかじめ煮つめた豚肉と内臓)、豚の挽き肉、サヤマメが組み合わされます。「トム・ヤム」スタイルの麺料理に似て、お椀は、砂糖(この場合は、パーム糖)、乾燥チリペパー、ピーナツを碾いたものであらかじめ味付けされています。
「サクタイ」スタイルの麺では、しばしばコリアンダーを糸切りにしたものを添えますが、ときにはスライスしたライムが加わります。
「クァィティァォ・サクタイ」のバリエーションとして、「クァィティァォ・チャ・カン・ラオ」があります。この椀ものは、タイ北部カンペーン・ペット県の町に関わりが深いと言われています。澄みきった豚骨ベースのスープに細めの卵麺、焼豚のスライス、それにあらかじめ煮込まれた豚肉と内臓が組み合わされます。「クァィティァォ・サクタイ」のように、お椀の中身は、砂糖、乾燥チリペパー、ピーナツを碾いたもので下味が付けられています。そして、糸切りにしたコリアンダーを付け合わせて、スライスしたライム、あらかじめボイルしたサヤマメ、モヤシを好みの副菜として添えます。

「クァィティァォ・トム・ヤム」

使うお皿の数を少なくしながら、より調味の方法を増やしているのが、「トム・ヤム」で、その名前は、タイで有名な、ちょっとピリ辛で爽やかさを感じさせるスープから名付けています。
「クァィティァォ・トム・ヤム」をつくるときは、ヌードル・スープのお椀(ほとんどのヌードル・スープはこの様な取り扱いを受けることができますが)は、あらかじめライムの絞り汁、魚醤の一振り、スプーン一杯の砂糖、少々の乾燥したチリペパーで下味が付けられます。
「トム・ヤム」スタイルのヌードルは、ピーナッツを碾いたもの、厚めにスライスしたコリアンダー、深炒りしたワンタン・クラッカーにときにはゆで卵を加えた盛り付けで提供されます。

・お家で簡単にトムヤムスープが作れるペースト

タイの麺料理-その12-

「クァィティァォ・ヌア」

タイ流のビーフ・ヌードル・スープは、牛骨ベースのスープを使っています。そのスープとしては、香りがよくて澄みきっているもの(ナム・サイ)、乾燥したスパイスを使って比較的濃めで、ほのかな甘さと香りを引きたたせるもの(ナム・コン)、牛の血を加えた濃いめで栄養価の高いもの(ナム・トク)があります。
この料理は、ほとんどの場合、標準的なタイのライス麺で提供されますが、ライス麺の代わりに、「カオ・ラオ」(麺でなく、ご飯が提供されるもの)が出されることがあります。
この麺には、あらかじめボイルした牛肉のスライス、柔らかな牛肉の蒸し煮の塊、内臓の蒸し煮(胃、腸、肝臓、心臓)、胡椒の効いた牛肉の肉だんごが付け加えられます。お椀には、揚げたガーリック、ガーリックオイル、白胡椒、粗く刻んだ中国セロリが盛りつけられ、通常の麺の調味料が添えられます。ビーフ・ヌードルに特有なものですが、新鮮でスパイシーなチリペパー(ほとんど焦げ目がつくほど深炒りしてから粗挽きしたもの)かフルーツ・ビネガーが添えられます。この調味料はスープに直接足されるのでなく、ダークな色合いとスパイシーさ、それに酸味の香りを伴ったソースとして、牛肉の味を引き立たせます。

「クァィティァォ・ルア」

ほぼ間違いなく、タイで最も風味が濃厚な麺料理として認められている「クァィティァォ・ルア」は、「ボート・ヌードル」と別名で呼ばれています。この料理は、バンコックとタイ中部を結ぶ運河を定期的に往復している小さなボートから直接提供されていることから「ボート・ヌードル」の別称がつきました。
今となっては、この「ボート・ヌードル」を提供するほとんどのレストランは陸上にありますが、多くの屋台の業者は廃船となった小舟の上でこの「ボート・ヌードル」作り続けていて、その配達エリアにこのヌードルを提供しています。
「ボート・ヌードル」は、プチサイズのお椀の形で、少量のスープ(豚肉か牛肉)、麺(主にライス麺、ときには卵麺)、あらかじめボイルした肉のスライス、肉と内臓(肝臓、胃、心臓)の蒸し煮、ミートボール、あらかじめボイルした「パッ・ブン」(パリパリ感のある、水辺に生える植物、英語圏では夜明けの栄光、エンツァイとして知られています)が組み合わされます。
スープは、牛肉ベース(少し黒っぽい、濃いめで香りが引き立つ)と豚肉ベース(淡い色合いで、甘みを感じる)のバージョンによって異なります。好みでよく選ばれるのは「ナム・コン」ですが、そのスープは、ハーブ(業者は大麻草も入れていると思われますが)と乾燥させたスパイスを加えているため少し黒っぽい色合いになっています。「ナム・トク」は、そのスープに血を混ぜて濃くしています。
オーダーすると、すでにMSG、砂糖、チリ・パウダー、魚醤そしてチリペパーかビネガーの調味料であらかじめ味付けされていて、牛脂かラードで揚げられたガーリック、ときには刻みネギかシラントロが添えられます。
「ボート・ヌードル」には、一般的な麺調味料と「プリック・ナム・サム」(小さめの新鮮なチリペパー・リーフを焦げ目がつくほど深炒りしてから粗挽きし、ホワイト・ビネガーにつけ込んだもの)が添えられます。
この料理は、好みによってタイ・バジル、モヤシが提供され、小さな小袋に入れた深炒りした豚の外皮もよく好まれて食べられています。

タイの麺料理-その11-

「クァィティァォ・ロート」

「ロート」は「管」を意味しますが、中国のライス麺巻き(豚の内臓を麺で巻いたもの)を参考にしています。
「クァィティァォ・ロート」では小さな干しエビの紅色がよく斑点状に麺を染めることがありますが、その点心料理としてのスタイルは保たれています。竹製の盛り皿の上で蒸されて柔らかくなったものを浅めのボウルに盛ります。そして豚肉の角切り、干し椎茸、それに5種類のスパイスパウダーを使って蒸し煮にした白い木綿豆腐などが入った素材とスライスした中国ソーセージ、千切りにしたラディッシュ、蒸したモヤシを加えてトッピングします。この混ぜ物に甘めの醤油を少量振りかけて味付けをします。(「クァィティァォ・ロート」では、それ以上に甘みをつけることがしばしばあります)
そして、煮汁を少しかけて滑らかさを与えて、炒ったガーリック、刻んだ中国セロリで盛りつけをします。
「クァィティァォ・ロート」は、一般的に使われる麺の調味料が添えられますが、好みでブレンドした醤油、ごま油、砂糖、新鮮なチリペパーを加えます。
同種の麺料理と違い、「クァィティァォ・ロート」ではフォークとスプーンが使われます。

「クァィティァォ・ルーク・チーン」

タイ麺料理で、そのヌードルをパンではさんだハム・サンドイッチは、「クァィティァォ・ルーク・チーン」で見られます。
この「クァィティァォ・ルーク・チーン」では、そのライス麺(滅多にありませんが、小麦が使われることもあります)を香りのいい澄み切ったスープで、肉をベースにしただんごとともに味付けをします。最もどこにでもあるバージョンとしては、恐らく「クァィティァォ・ルーク・チーン・ミュー」があげられます。これは、澄みきった豚肉ベースのスープと豚肉の肉だんごとの組み合わせになりますが、しばしば豚肉の挽き肉かボイルした豚肉の厚切りが足されることがあります。
人気の点で、それに負けず劣らないのが、「クァィティァォ・ルーク・チーン・プラー」です。魚を使った変わったタイプで、魚の練り物のスライス、あらかじめ蒸していた魚、魚をベースにした麺、千切りにしたレタスを加えたものです。
「クァィティァォ・ルーク・チーン・ミュー」「クァィティァォ・ルーク・チーン・プラー」とも、ネギ、白胡椒、ガーリックオイルで味付けがされます。調味料は、通常の麺の調味料が添えられます。

タイの麺料理-その8-

「カオ・プープ」

最もユニークで、よく分からないタイ麺料理は「カオ・プープ」です。「カオ・プープ」を作るためには、沸騰したお湯の上にピンと貼った布の上にひしゃく一杯の米をベースにした揚げ衣用の生地を降り注ぎます。生地が固まりだしたときに、細断した野菜を上に置いた状態で、生地で野菜を取り囲むようにラッピングします。結果として手の平サイズのワンタン状のものができます。
具材がぎっしり詰まったワンタン麺に、その時点で、焼豚の厚切りと、ワンタン状のものを作る方法と同じ形でボイルされたゆで卵を添えます。
料理には、スライスしたシラントロとノコギリ歯状のコリアンダーが盛られ、普通に使っているタイ麺の調味料が添えられます。

「カオソイ」

このタイ北部の、濃厚で香りのいいカレースープ味の卵麺料理は、米国で多くの人に人気があります。それは理屈の通った話で、この「カオソイ」は本当に間違いなくテイスティーな味わいがします。表向きはビルマ発祥ですが、明らかにイスラムの影響を受けていて、「カオサイ」には、一般的に、マサラ・パウダー状の乾燥させたスパイスのブレンドを使ったカレーペーストをベースにしたココナッツミルクのスープで煮た牛肉か鶏肉が添えられます。
お椀には、パリパリ感のある深炒りの麺と刻んだシラントロ、ネギが盛られ、好みにより芥子菜漬け、スライスしたエシャロット、ライムのスライスが副菜として添えられます。
「カオサイ」は通常使われるタイ麺の香辛料と油で揚げた乾燥したチリ・フレークで味付けされます。

「カオソイ・ナムナー」

「カオソイ・ナムナー」は、「カオソイ」と同じ名前を持っていますが、「カオソイ・ナムナー」はタイ北部に位置するチェンコーンと関連性がありますが、そのカレーベースの味わいではよく似たものになるものの、「カオソイ」とはほとんど関係はありません。
「カオソイ」と違って、そのミディアム・ワイドなライス麺には、豚肉をベースにした澄んだスープが添えられ、ときにはモヤシが加えられます。そして脂分を感じる香りのいいトマトベースのペーストで煮込んだ豚のミンチ肉をスプーン一杯にトッピングします。それから、好みによって刻んだネギとシラントロそれにあらかじめ湯通しした野菜と深炒りした豚皮の好みの副菜を添えます。通常の麺の調味料に、好みによっては塩味の効いた香りのよい副菜(豚肉を除いたポーク・アンド・トマト・トッピングに似たもの)も添えられます。