タイの麺料理-その14-

「クァィティァォ・トゥン」

「トゥン」は、中国を発祥とする調理用語で、「煮詰める、蒸す」を意味します。「トゥン」は、ヌードルの場合、一般的に言ってアヒル、ガチョウ、ニワトリ、(滅多にありませんが、牛肉、豚肉)を意味し、臼などで碾いた中国スパイス(鶏肉とニガウリを組み合わせた変わりバージョンは、とりわけバンコックのタクシードライバーの間で人気があります)で味付けしたスープの中で柔らかくなるまで煮詰めます。
肉と煮汁は標準的なタイのうどんやライス麺にカップリングされ、「カオ・ラオ」では、ヌードルに代わる一杯のご飯と一緒に添えられます。その他の素材としては、内臓(このケースでは、アヒル、ダック・ブラッドの塊)、モヤシ、緑色野菜(中国ケールか空心菜)があります。
料理には、炒ったガーリック、刻みネギかシラントロが盛りつけられます。「クァィティァォ・トゥン」には一般的に麺の調味料が添えられますが、碾いた新鮮なチリペパー、白ビネガーに漬けたガーリックなど酸味のある、ややスパイシーなオレンジ色の調味料も付け加えられます。

「ママ」

「ママ」について書かなければ、タイ麺料理のリストとしては不完全でしょう。ブランド・ネームである「ママ」は、インスタント・ヌードルを意味するようになりました。そして、家庭において最も消費されています。(一般的に言えば、卵とテレビの前で食べる部分が増えています)
数はそう多くはないかも知れませんが、タイの一握りのレストランと屋台の業者は、ディナー用のヌードルに力を入れて用意していて、MSGを一杯に詰めたスパイス・パケット(新鮮なスープ、ミンチした豚肉・魚介類、ボイルした野菜類、好みのスパイシーな調味料など)を提供してくれます。

「スキー」

日本のすき焼きの形態を取り入れた「スキー」は「ウン・セン」を中心に常に変わることなく展開するタイのヌードル・スープ料理の唯一の存在です。
「ウン・セン」の細めの透きとおった麺は緑豆のスターチから作られ、魚介類、豚肉か牛肉それらが練り込まれたタンパク源の混合物が添えられます。そして、白菜、ネギ、空心菜が付け足されます。生卵をスープに入れてかき回して、料理に煮凝り状の見栄えをつけます。
「スキー」には、マイルドで香味の効いたディッピング・ソース(発酵させた豆腐、ビネガー、瓶入りのチリ・ソース、ごま油、ガーリックなどいくつかの素材を組み合わせたもの)が添えられます。

「イエン・ター・フー」

他のヌードル料理を脅かし、そして人気のあるヌードル料理の一つで、とりわけバンコクとタイ中部でその存在が顕著なのは、「イエン・ター・フー」です。その名前は、多分「ヨン・トーフ」(中国客家の「豆腐の詰め合わせ」を意味します)に由来していますが、疑いもなく注目すべき点は、明るいピンク色のスープです。(その色は発酵させた赤色の豆腐を含んだシーズニングからしみ出たもので、現在はケチャップを使ったシーズニングによります)
料理は、米か小麦を原料としたヌードル、前述したように真っ赤で一般的に甘みのある豚肉ベースのスープ、煮詰めてバラバラになった具材(魚肉だんご、あらかじめボイルした魚介類、スライスした魚の練り物、イカ、深炒りした豆腐、豆腐の詰め物、豚肉とエビの深炒りだんご、鶏と豚の血の塊、深炒りしたワンタン・クラッカー、空心菜を含みます)を組み合わせて作られます。
「イエン・ター・フー」には、炒ったガーリックが付け合わされ、一般的に使われる麺料理用の調味料と碾いた新鮮なチリペパー、ビネガーに漬けたガーリックが添えられます。

「トゥア・プー・ウン」

「トゥア・プー・ウン」は、タイで最も知られていないヌードル・スープの一つに違いありません。実際のところ、ミャンマーの国境沿いの北部の州でしか名前が知れていません。
「トゥア・プー・ウン」は、香りのいい、エンドウ豆とターメリックを原料とした粘り気の強い黄色のスープと平べったいライス麺のコンビネーションの産物です。(ミャンマーでは、口伝えに「ビルマの豆腐」と呼ばれています)
この料理は、刻んだシラントロ、チリ油、炒り揚げたガーリック、醤油、深炒りしたビルマ豆腐の小片で盛りつけをします。

タイの麺料理-その13-

「クァィティァォ・サクタイ」

この料理は、タイ北部の歴史的に伝統のある町を発祥の地としていて、基本的には中国の麺料理とタイ流の味付けが溶けあったものです。
豚骨をベースにしたスープと、ライス麺(ときには小麦を使います)に、焼豚のスライス(ときにはあらかじめ煮つめた豚肉と内臓)、豚の挽き肉、サヤマメが組み合わされます。「トム・ヤム」スタイルの麺料理に似て、お椀は、砂糖(この場合は、パーム糖)、乾燥チリペパー、ピーナツを碾いたものであらかじめ味付けされています。
「サクタイ」スタイルの麺では、しばしばコリアンダーを糸切りにしたものを添えますが、ときにはスライスしたライムが加わります。
「クァィティァォ・サクタイ」のバリエーションとして、「クァィティァォ・チャ・カン・ラオ」があります。この椀ものは、タイ北部カンペーン・ペット県の町に関わりが深いと言われています。澄みきった豚骨ベースのスープに細めの卵麺、焼豚のスライス、それにあらかじめ煮込まれた豚肉と内臓が組み合わされます。「クァィティァォ・サクタイ」のように、お椀の中身は、砂糖、乾燥チリペパー、ピーナツを碾いたもので下味が付けられています。そして、糸切りにしたコリアンダーを付け合わせて、スライスしたライム、あらかじめボイルしたサヤマメ、モヤシを好みの副菜として添えます。

「クァィティァォ・トム・ヤム」

使うお皿の数を少なくしながら、より調味の方法を増やしているのが、「トム・ヤム」で、その名前は、タイで有名な、ちょっとピリ辛で爽やかさを感じさせるスープから名付けています。
「クァィティァォ・トム・ヤム」をつくるときは、ヌードル・スープのお椀(ほとんどのヌードル・スープはこの様な取り扱いを受けることができますが)は、あらかじめライムの絞り汁、魚醤の一振り、スプーン一杯の砂糖、少々の乾燥したチリペパーで下味が付けられます。
「トム・ヤム」スタイルのヌードルは、ピーナッツを碾いたもの、厚めにスライスしたコリアンダー、深炒りしたワンタン・クラッカーにときにはゆで卵を加えた盛り付けで提供されます。

・お家で簡単にトムヤムスープが作れるペースト

タイの麺料理-その12-

「クァィティァォ・ヌア」

タイ流のビーフ・ヌードル・スープは、牛骨ベースのスープを使っています。そのスープとしては、香りがよくて澄みきっているもの(ナム・サイ)、乾燥したスパイスを使って比較的濃めで、ほのかな甘さと香りを引きたたせるもの(ナム・コン)、牛の血を加えた濃いめで栄養価の高いもの(ナム・トク)があります。
この料理は、ほとんどの場合、標準的なタイのライス麺で提供されますが、ライス麺の代わりに、「カオ・ラオ」(麺でなく、ご飯が提供されるもの)が出されることがあります。
この麺には、あらかじめボイルした牛肉のスライス、柔らかな牛肉の蒸し煮の塊、内臓の蒸し煮(胃、腸、肝臓、心臓)、胡椒の効いた牛肉の肉だんごが付け加えられます。お椀には、揚げたガーリック、ガーリックオイル、白胡椒、粗く刻んだ中国セロリが盛りつけられ、通常の麺の調味料が添えられます。ビーフ・ヌードルに特有なものですが、新鮮でスパイシーなチリペパー(ほとんど焦げ目がつくほど深炒りしてから粗挽きしたもの)かフルーツ・ビネガーが添えられます。この調味料はスープに直接足されるのでなく、ダークな色合いとスパイシーさ、それに酸味の香りを伴ったソースとして、牛肉の味を引き立たせます。

「クァィティァォ・ルア」

ほぼ間違いなく、タイで最も風味が濃厚な麺料理として認められている「クァィティァォ・ルア」は、「ボート・ヌードル」と別名で呼ばれています。この料理は、バンコックとタイ中部を結ぶ運河を定期的に往復している小さなボートから直接提供されていることから「ボート・ヌードル」の別称がつきました。
今となっては、この「ボート・ヌードル」を提供するほとんどのレストランは陸上にありますが、多くの屋台の業者は廃船となった小舟の上でこの「ボート・ヌードル」作り続けていて、その配達エリアにこのヌードルを提供しています。
「ボート・ヌードル」は、プチサイズのお椀の形で、少量のスープ(豚肉か牛肉)、麺(主にライス麺、ときには卵麺)、あらかじめボイルした肉のスライス、肉と内臓(肝臓、胃、心臓)の蒸し煮、ミートボール、あらかじめボイルした「パッ・ブン」(パリパリ感のある、水辺に生える植物、英語圏では夜明けの栄光、エンツァイとして知られています)が組み合わされます。
スープは、牛肉ベース(少し黒っぽい、濃いめで香りが引き立つ)と豚肉ベース(淡い色合いで、甘みを感じる)のバージョンによって異なります。好みでよく選ばれるのは「ナム・コン」ですが、そのスープは、ハーブ(業者は大麻草も入れていると思われますが)と乾燥させたスパイスを加えているため少し黒っぽい色合いになっています。「ナム・トク」は、そのスープに血を混ぜて濃くしています。
オーダーすると、すでにMSG、砂糖、チリ・パウダー、魚醤そしてチリペパーかビネガーの調味料であらかじめ味付けされていて、牛脂かラードで揚げられたガーリック、ときには刻みネギかシラントロが添えられます。
「ボート・ヌードル」には、一般的な麺調味料と「プリック・ナム・サム」(小さめの新鮮なチリペパー・リーフを焦げ目がつくほど深炒りしてから粗挽きし、ホワイト・ビネガーにつけ込んだもの)が添えられます。
この料理は、好みによってタイ・バジル、モヤシが提供され、小さな小袋に入れた深炒りした豚の外皮もよく好まれて食べられています。

タイの麺料理-その11-

「クァィティァォ・ロート」

「ロート」は「管」を意味しますが、中国のライス麺巻き(豚の内臓を麺で巻いたもの)を参考にしています。
「クァィティァォ・ロート」では小さな干しエビの紅色がよく斑点状に麺を染めることがありますが、その点心料理としてのスタイルは保たれています。竹製の盛り皿の上で蒸されて柔らかくなったものを浅めのボウルに盛ります。そして豚肉の角切り、干し椎茸、それに5種類のスパイスパウダーを使って蒸し煮にした白い木綿豆腐などが入った素材とスライスした中国ソーセージ、千切りにしたラディッシュ、蒸したモヤシを加えてトッピングします。この混ぜ物に甘めの醤油を少量振りかけて味付けをします。(「クァィティァォ・ロート」では、それ以上に甘みをつけることがしばしばあります)
そして、煮汁を少しかけて滑らかさを与えて、炒ったガーリック、刻んだ中国セロリで盛りつけをします。
「クァィティァォ・ロート」は、一般的に使われる麺の調味料が添えられますが、好みでブレンドした醤油、ごま油、砂糖、新鮮なチリペパーを加えます。
同種の麺料理と違い、「クァィティァォ・ロート」ではフォークとスプーンが使われます。

「クァィティァォ・ルーク・チーン」

タイ麺料理で、そのヌードルをパンではさんだハム・サンドイッチは、「クァィティァォ・ルーク・チーン」で見られます。
この「クァィティァォ・ルーク・チーン」では、そのライス麺(滅多にありませんが、小麦が使われることもあります)を香りのいい澄み切ったスープで、肉をベースにしただんごとともに味付けをします。最もどこにでもあるバージョンとしては、恐らく「クァィティァォ・ルーク・チーン・ミュー」があげられます。これは、澄みきった豚肉ベースのスープと豚肉の肉だんごとの組み合わせになりますが、しばしば豚肉の挽き肉かボイルした豚肉の厚切りが足されることがあります。
人気の点で、それに負けず劣らないのが、「クァィティァォ・ルーク・チーン・プラー」です。魚を使った変わったタイプで、魚の練り物のスライス、あらかじめ蒸していた魚、魚をベースにした麺、千切りにしたレタスを加えたものです。
「クァィティァォ・ルーク・チーン・ミュー」「クァィティァォ・ルーク・チーン・プラー」とも、ネギ、白胡椒、ガーリックオイルで味付けがされます。調味料は、通常の麺の調味料が添えられます。

タイの麺料理-その10-

「クァィティァォ・ケーン」

文字どおり「カレーヌードル」を意味するこの麺料理は、ときおり甘い匂いが漂う香ばしいココナッツミルクベースのカレースープで味付けされています。この料理は、ほとんどがタイのイスラム教徒によって作られているため、豚肉を使わず牛肉と鶏肉で味付けされています。その他の一般的な素材として使われているものに、さいの目切りにした豆腐、ゆで卵、モヤシがあります。お椀には、刻んだシラントロ、深炒りしたエシャロット、ローストしたピーナッツの粗挽き、さいの目切りのシャロットが付け足され、通常の麺の調味料が添えられます。ときにはスライスしたライムが添えられることもあります。

「クァィティァォ・カイ」

タイの麺料理の最も基本形なっている「クァィティァォ・カイ」は、ライス麺(滅多にありませんが、卵麺バージョンもあります)と香りのいいチキンベースの澄み切ったスープとの組み合わせになっています。
スープには、細かく刻んだ鶏肉の蒸し煮などが入っていますが、ときには砂嚢や羽が加えられることもあります。
この料理には、モヤシ、中国セロリ、レタスが盛りつけられますが、主に炒ったガーリック、シラントロかネギも飾り付けに使われます。調味料は、通常の麺の調味料が添えられます。

「クァィティァォ・クラエ」

比較的に知られていませんが、美味しいタイ麺料理として、中国南部の少数民族にならって名前がついた「客家麺」があります。
この料理で最も注目すべきところは、肉の素材をたっぷり使っている点です。ミンチした豚肉、丸っこい魚肉ボール、粗挽きの豚肉だんご、豚肉とエビを練った揚げだんご、スライスした魚の練り物、ワンタン、魚肉で作ったラグビー球のようなものなどがぎっしり詰まった堅めの豆腐が使われています。
これらは、主として豚肉と魚肉を使った、風味がさっぱりとして澄んだスープ(いい香りを残して、ときにはピリッとします)で味付けされ、普通はモヤシ、細切りのレタスで飾りつけがされます。この麺は一般的にライス麺ですが、好みによっては卵麺が使われます。ガーリックオイルとネギでトッピングされたこの麺料理には、通常の麺の調味料が添えられますが、粗挽きの新鮮なチリペパーとガーリックのビネガー漬けが加わることもあります。

タイの麺料理-その9-

「カイアム・イー」

タイの最も希少価値のある麺料理の一つとして「カイアム・イー」があげられます。中国・潮州地方の方言で「丸形の、シャープな」を表わす話し言葉で、米粉(多分、キャッサバイモまたはもち米も含まれています)で作った丸っこい手ごねの麺をいいます。
タイでは、この名前は大まかに言って、麺と少し濁った豚骨味のスープ、豚肉が主になっている素材(豚のミンチ肉の柔らかめのパティ=それは少し甘くて脂身の多い豚肉を蒸した塊ですが、それに豚の心臓と腎臓、カリカリ感のあるイカ焼き、大根のみじん切りが含まれています)を組み合わせたものを総称して呼んでいます。
この料理は、魚醤を一振りかけ、白胡椒を少々振って味付けをして、刻みネギとガーリックオイルを加えて調えます。好みによって、「バミー」と同じように、砂糖、スライスした辛みのまろやかなチリペパーの酢漬け、乾燥させたチリ・フレークを加えます。
とは言っても、ほとんどの業者は乾燥させたチリ・フレークを油で揚げたものを使って比較的マイルドな味付けをして提供してくれます。

「クアイ・ジャップ」

「クアイ・ジャップ」は間違いなくタイの豚骨味の麺として最高のもので、バンコックのチャイナタウンの定番料理であり、胡椒のピリッと効いた豚肉と臓物、それに豚骨味のスープで味付けされた栄養価の高い中国・潮州地方発祥の麺料理です。
この麺料理は、幅広の「カーペット巻き」のライス麺として提供されるのがほとんどですが、時には「クァィティァォ・シャンハイ(綠豆粉で作った半透明か薄緑色の麺)」で提供されます。
「クアイ・ジャップ」には二種類の麺料理の方法があります。一つは「ナム・サイ」で「澄んでいる」の意味を表しますが、豚の背骨から作った軽めのスープを使っています。もう一つは「ナムコーン」で「濁っている」の意味を表しますが、このスープの濁りは、タピオカ粉を加えて少し粘り気をもたせ、5種類のスパイスパウダーで味付けしているところからきています。
この二つとも、豚肉をベースにした素材で味付けされていますが、この様な素材には、カリカリに揚げた豚の脇腹肉、刻んだ内臓(胃、心臓、肝臓それに鶏かポーク・ブラッド)が含まれています。いくつかのバージョンでは、干し椎茸、木綿豆腐、ゆで卵が使われます。
「クアイ・ジャップ」には、刻みネギ、シラントロ、白胡椒、時には深炒りしたバン生地などが添えられ、通常の麺の調味料が提供されます。

「クアイ・ジャップ・ユアン」

「クアイ・ジャップ・ユアン」は、タイ東北部と圧倒的に関わりがありますが、とりわけメコン川流域に接する地方と関わりが深いと言えましょう。
このユニークな麺料理は、ベトナムから伝わってきたものに間違いありません。「クアイ・ジャップ・ユアン」はベトナムのものと同じものでありません。長太くて丸形の麺は米粉、タピオカ粉からできていますが、ときおりもち米の粉を加えます。このあたりはベトナムの「バン・カン」と似かよっています。
ほとんどのタイ麺料理と違い、ここでの麺は、直接スープ(このケースでは、胡椒を効かした豚骨スープ)に入れて調理されます。スープに振りかけたタピオカ粉は、スープに濁りと少しの粘り気を与えます。
麺とスープには、スライスしたベトナムのポークソーセージ、蒸した豚肉か骨付きバラ肉、ときにはウズラの卵、椎茸を加えます。そして炒り上げたパリパリのエシャロットと刻みネギが添えられます。
「クアイ・ジャップ・ユアン」には、通常の麺の調味料、それに乾燥させたチリ・フレークを油で揚げたものが添えられます。

タイの麺料理-その8-

「カオ・プープ」

最もユニークで、よく分からないタイ麺料理は「カオ・プープ」です。「カオ・プープ」を作るためには、沸騰したお湯の上にピンと貼った布の上にひしゃく一杯の米をベースにした揚げ衣用の生地を降り注ぎます。生地が固まりだしたときに、細断した野菜を上に置いた状態で、生地で野菜を取り囲むようにラッピングします。結果として手の平サイズのワンタン状のものができます。
具材がぎっしり詰まったワンタン麺に、その時点で、焼豚の厚切りと、ワンタン状のものを作る方法と同じ形でボイルされたゆで卵を添えます。
料理には、スライスしたシラントロとノコギリ歯状のコリアンダーが盛られ、普通に使っているタイ麺の調味料が添えられます。

「カオソイ」

このタイ北部の、濃厚で香りのいいカレースープ味の卵麺料理は、米国で多くの人に人気があります。それは理屈の通った話で、この「カオソイ」は本当に間違いなくテイスティーな味わいがします。表向きはビルマ発祥ですが、明らかにイスラムの影響を受けていて、「カオサイ」には、一般的に、マサラ・パウダー状の乾燥させたスパイスのブレンドを使ったカレーペーストをベースにしたココナッツミルクのスープで煮た牛肉か鶏肉が添えられます。
お椀には、パリパリ感のある深炒りの麺と刻んだシラントロ、ネギが盛られ、好みにより芥子菜漬け、スライスしたエシャロット、ライムのスライスが副菜として添えられます。
「カオサイ」は通常使われるタイ麺の香辛料と油で揚げた乾燥したチリ・フレークで味付けされます。

「カオソイ・ナムナー」

「カオソイ・ナムナー」は、「カオソイ」と同じ名前を持っていますが、「カオソイ・ナムナー」はタイ北部に位置するチェンコーンと関連性がありますが、そのカレーベースの味わいではよく似たものになるものの、「カオソイ」とはほとんど関係はありません。
「カオソイ」と違って、そのミディアム・ワイドなライス麺には、豚肉をベースにした澄んだスープが添えられ、ときにはモヤシが加えられます。そして脂分を感じる香りのいいトマトベースのペーストで煮込んだ豚のミンチ肉をスプーン一杯にトッピングします。それから、好みによって刻んだネギとシラントロそれにあらかじめ湯通しした野菜と深炒りした豚皮の好みの副菜を添えます。通常の麺の調味料に、好みによっては塩味の効いた香りのよい副菜(豚肉を除いたポーク・アンド・トマト・トッピングに似たもの)も添えられます。

タイの麺料理-その7-

「カノム・ジーン」

「カノム・ジーン」はタイで最も愛されていて、地域的多様性に富んだそして最も廉価な料理の一つです。細身の丸形のライス麺はいろいろなトッピングが添えられます。
麺は東南アジアで生まれた固有のものと考えられていますが、(タイのほとんどの麺は中国から導入されたものです)その麺は時間と人手をかけて作られました。その割に賞味できる時間が短いために新鮮さがあるうちに提供されます。麺は通常作ったその日のうちに消費されます。
そのトッピングは地域ごとに大きい変化があり、薄味のハーブスープから濃厚なココナッツミルクをベースにしたカレーまで多種多様です。
余り変わらないタイプとしては、食べ放題の添え皿に新鮮な野菜、漬け物、フレッシュハーブ、ときには栄養価の高いゆで卵、干し魚などのせたものがあります。一般的に使われるタイ麺の調味料が時々添えられます。

「カノム・ジーン・ハイラム」

この「カノム・ジーン・ハイラム」は、「カノム・ジーン」と名前を共有していて、その麺周りは本質的には同じ方法で作られています。「カノム・ジーン・ハイラム」は完全に中国からの輸入されたものです。海南島を発祥の地とするこのお椀は、薄くて丸形のうどん状のライス麺で、澄んだビーフ味のスープとあらかじめボイルした牛肉のスライス、牛の胃袋の厚切り、芥子菜漬けの塊との組み合わせになります。(ポーク・バージョンでは、豚骨スープ、豚の胃の蒸し煮、深炒りした豚の脇腹肉との組み合わせになりますが、滅多にありません)
この料理では、炒った白ごまとローストしたピーナッツ、みじん切りのシラントロをトッピングします。
「カノン・ジーン・ハイラム」には、発酵させた中国風のエビ・ペースト、新鮮なチリペパーと組み合わせた素朴で塩味の効いた調味料が添えられています。
この料理の「ドライ・バージョン」は、肉のたっぷりと入ったほとんどカレー状のスープ(5種類のスパイス・パウダーで味付けされています)の中の蒸した牛肉の塊でトッピングされていて、時々スライスされたタケノコがちりばめられています。

タイの麺料理-その6-

「カオソイ」など

あなたがタイ麺料理のボートに出くわしたら「カオソイ」に手を出すでしょう。
米国でタイ・ヌードルを食べたとしても、それは間違いなく、タイの広大なタイ麺ワールドの上っ面の一部をかすめただけに過ぎないでしょう。
タイのお米についての偏見に満ちた記事がよく見かけられますが、しかしタイの人に選択肢が与えられたなら、タイ人の多くはタイ麺のお椀を選ぶでしょう。それが何故いけないのですか?
全体的に見れば、タイの食文化の多様性を反映して、普通に「タイ麺」と呼ばれるものは、タイ料理の膨大なバラエティーに及んでいて、東南アジアに明らかなルーツをもつものから中国からダイレクトに輸入されたものまで含まれています。(これらの多様な影響を両方からまたがった形で受けたタイ麺のお椀のように)
簡単に言えば、タイ麺は皆のためにあると言うことです。タイ麺料理が高度にカスタマイズされているという事実は、タイ麺を取り巻く情勢の見通しの複雑さを増しています。
タイの麺料理に牛肉か豚肉を添えますか?ライス麺か卵麺を選びますか?スープ系かスープ無しを選びますか?あなたの麺に、あらかじめ味付けした「トム・ヤム」かスプーン一杯の濃い血を加えた「ナム・トク」を添えますか?

 あなたのタイ料理に関する視野を広げ、そしてタイ料理をオーダーしやすくするために、私たちはタイの麺料理についてのイラスト化したガイドを編集しました。リストはタイの現地で取り扱っている麺料理に焦点をあてています。
 炒め麺料理についても、同様な長さのリストを載せますが、タイのあちらこちらを渡り歩いて見つけることのできるスタンダードなものから、一つの村だけでしか見つけることのできないユニークなものまで幅広く取り上げています。その多くは今まで英語圏で取り上げられことのない麺料理でしょう。

*日本人に人気のあるタイ麺料理レシピ
Cpicon 日本人大好き♡カオソーイ by あゆみゅん
Cpicon パッタイ✿セットを本格味にする方法♪ by いくみはん

「バミー」

もしタイの一つの町に一つの中華麺の屋台しかないとすれば、そこではほとんど確実に「バミ―」が売られるでしょう。明らかに中国発祥のこの料理は、タイの至るところで定番となっています。人の名前がついた「バミ―」の最も基本的な形は、薄くて丸形か平たくした形の卵麺と豚肉をベースにした香りのよい澄んだスープの中華麺で、スープにはスライスした焼豚とあらかじめボイルしたアブラナ科の野菜が入っています。
焼豚のバリエーションとして、辛みの効いたエビと豚肉が詰まった「ウォントン」、カリカリに揚げた豚の脇腹肉、ローストダック、それに大規模な都市でとりわけ海へのアクセスがあるところでは、蟹の塊を好みで選ぶことができます。
中華麺には、みじん切りしたネギ、シラントロ、白胡椒、カリカリに揚げたガーリック(旧校庭では、ガーリックがラドーで揚げられている)、ガーリックオイルが添えられています。
「バミ―」で好みによって使われるスタンダードな中華麺調味料には、スライスした辛みのまろやかなチリペパーの酢漬け、魚醤、砂糖、乾燥させたチリ・フレーク、白胡椒、ローストしたピーナッツの粗挽きしたものがありますが、もっと古い伝統のある地域では、これに加えて中国ビネガーが添えられます。
「バミ―」は、タイの最も一般的な「中華麺」で、スープ無しか、麺を滑らかにするほどスープを加えるかオーダーができます。

タイの麺料理-その5-

「パット・シーユー」

この中国を発祥の地とする「炒め麺」がタイ料理のレパートリーの中で最も有名な料理の一つとして登場した理由は簡単です。
その味付けや麺の質感から言って、他の料理の目標となっています。
「パット・シーユー」は腰の強いライス麺を(幅広で平たい「センヤイ」、丸形で細身の「センミイ」のどちらにしてもいいですが)、柔らかくてジューシーな焼豚のスライス、あらかじめ湯煎したパリパリ感のある中国ブロッコリー、それに卵といっしょに強火でサーッと炒めます。この料理は、「シーイウ」等二種類のタイ風醤油で味付けされますが、ときには味付けにオイスターソースが使われることもあります。上手に使えば、中華鍋からいい匂いのスモーキィーな香りが立ち上ること請け合いです。
「パット・シーユー」は、普通は白胡椒を振りかけますが、甘めのスパイシー若しくはピリ辛の薬味を効かせた香辛料を注文すると、好みの薬味をもってきてもらえます。

「パッタイ」

タイの食品の中で一つだけ名前を挙げることができるとするなら、それは「パッタイ」になるでしょう。
しかし、今日私たちが知っている「パッタイ」は比較的新しくできたものです。この料理は1930年代に、発明されたと思われます。(多分、同じような「炒り麺」料理から分かれたかも知れません)
その名前はナショナリスティックな響きがしますが、実際は、中国原産の食材と調理技術(炒める調理方法、豆腐、湯煎したラディッシュ、麺類)とタイ国内原産の素材(タマリンドの果肉、干しエビ、魚醤)がブレンドされてできあがったものです。その基本的な調理方法は、薄く平たくしたライス麺と角切りにした豆腐、湯煎したラディッシュ、干しエビを一緒に炒り上げ、そこに乾燥したチリペッパー、タマリンドの果肉(またはヴィネガー)、砂糖、魚醤、卵を加えて味付けするのがスタンダードになっています。
麺といっしょに揚げて、量が多めになれば、薄いオムレツで周りを包みます。
近頃は、豚の挽き肉や魚介類を使うバージョンも流行で、タイの北部では、この料理に豚の脇腹肉をカリカリに揚げたものを飾り付けることが増えています。
ライス麺がチャンタブリー地方から伝わり素材的にもほとんど同じ素材が使われるのが少し胃に負担になると感じるなら、綠豆の粉を使った春雨のヌードルもいいかも知れません。
「パッタイ」には、絞りやすいように切れ目を入れたライム、モヤシ、ニラの芽、その他の僅かに苦みがあったり辛みがあったりする香辛料、加えて言えば、バナナの花、チドメグサ、スターフルーツなどが通常添えられます。

「パッド・ウン・セン」

「パッド・ウン・セン」は、普通は春雨の乾麺を卵、トマト、豚肉、醤油とともに炒り上げるものです。しかし、料理方法が決まっているわけではありません。と言うのも、中国からの影響を受けた素材、例えばキクラゲ、ネギ、それに酢漬けのガーリックのような手に入りやすいものも使うからです。
「ミー・クロブ」のように、量がそれほど多くない乾麺料理の一つとして、ご飯に添えたおかずの一皿になります。

「ラートナー」

「ラートナー」はタイで最も人気のある「炒り麺」の一つですが、私たちのようにタイ以外で育った者にとって、粘り気のある肉汁ソースは敬遠しがちです。ここのところが、この料理の性格を特徴づけています。
中国南部を発祥の地とする「ラートナー」は、幅広で細身のライス麺を甘めの醤油を絡めてサーッと炒り上げ、その上にタピオカ粉かコーンスターチから作ったものをのせて粘り気をもたせ、醤油と発酵させた大豆を絡めて味付けをします。そして、、柔らか豚肉と中国ブロッコリーを添えます。(変わった形では、卵麺の周りを包みパリパリ感がでるまで深炒りすることもあります。魚介類を加えることは滅多にありません。)

「スキ・ヘーン」

タイの風土に溶け込んだ料理の中で、複雑で込み入った味の美味しい料理の一つとして上げられるのは、この炒め物料理です。この料理はタイ在住の中国人シェフが日本の定番料理を繰り返し取り上げていたことで広まったと言ってよいでしょう。
「ドライスキヤキ」は、春雨のヌードルを包み込むようにして調理する数少ない料理の一つです。今回の場合、ヌードルをタンパク源(卵、豚肉、牛肉、魚介類またはこれらを全て含めたもの)、白菜、ネギ、空心菜、サクサク感のある水辺に生える植物のエンツァイ(英語圏では、朝の栄光またはウォーター・スピナッチと呼ばれています)と一緒にサーッと炒めます。
できあがった料理には、定番として、マイルドで香りのよいつけ汁が添えられます。このつけ汁は、豆腐乳、ビネガー、チリ・ソース、ごま油、ガーリックなど組み合わせた数種類の素材を使っています。