ベトナムの麺料理-その3-

「ブンリュー」

このヌードル・スープ料理のスープ汁の素は、淡水の沢蟹、トマト、タマリンド(料理に甘辛い香り付けをします)を煮込んで作られます。「ブンリュー」はライス・ヌードルと一緒に、蟹のペースト(その質感が豆腐と似ています)とブラッド・キューブで味付けします。この料理のいくつかのバージョンでは、スープ汁に赤みを加えるためにアナトーの種を加えます。フライド・ポークや豆腐はよく使われる添え物で、そのスープ汁は、新鮮なハーブ各種に加えて、刻んだバナナの花、モヤシを添えてテーブルに出されます。

「ブンボーナンボー」

数年前に、始めて「ブンボーナンボー」を食べたときにショックを受けました。「ブンボーナンボー」は元々はサイゴンが起源の料理ですが、この料理が食べられたただ一つの場所はハノイで、そこではやはり「ブンボーナンボー」と呼ばれて提供されていました。「ブンボーナンボー」は、牛肉をレモングラス、牛肉のだし汁と一緒に強火で手早く炒めて、それをブン・ヌードル(アメリカでは、ライス麺のバーミセリとして知られています)の上にかけます。 そして、ピーナツ、パリパリ感のあるシャロット、ハーブ各種、モヤシ、レタス、ニンジンの酢漬け、パパイヤその他胸がわくわくする具材の数々が続々と添えられていきます。

「チャカ」

「チャカ」はハノイから来た料理ですが、その名前はストリートの名前から後でつけられました。「チャカ」が一番美味しく食べられる場所は、今も昔もチャカ・ストリートです。この料理の主役は、テーブルサイドでディルとスカリオンで調理されるターメリック・スパイスの効いた魚です。ブン・ヌードルにはヌ
クチャム・ソースとピーナツが添えられますが、これは魚と一緒に食べることを意味します。ディルは、本当にユニークで普通ではあり得ない香りでこの料理を食べる人達を夢中にさせます。

「ブン・モック」

このヌードルスープ料理は、豚肉などの具材が少し多すぎるかも知れません。「ブン・モック」には、ブン・ヌードルのスープに絡む豚肉のパテが五種類あり、それぞれ異なるタイプについて説明しますと、チャールア(豚肉のペーストがバナナ葉に包まれています)、チャークエ(豚肉のペーストは、チャールアに似ていますが、シナモン・パウダーが加味されています)その他の三種類のミートボールに区分けすることができます。「ブン・モック」は大変栄養価が高いですが、胃に負担はかけません。朝食としてはうってつけですし、早めのランチとしてもおあつらえ向きです。私がサイゴンで食べたベスト・バージョンは、ベンタン市場のすぐ隣にあります。